ガザ停戦交渉「ある程度進展」=仲介活発化も慎重姿勢―イスラエル首相
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとの停戦と人質解放を巡る交渉について、イスラエルのネタニヤフ首相は23日、「注意深く言う必要があるが、ある程度の進展がある」と述べた。国会に報告した内容をAFP通信などが報じた。
ネタニヤフ氏の発言は、ハマスとイスラエルの相違点が縮小してきたと報じられる中、交渉の見通しに慎重姿勢を示したものとみられる。ガザに残る人質の家族らはネタニヤフ氏が交渉に真剣でないと懐疑的見方も示しているが、同氏は「われわれのやっていることすべてを公表することはできないが、(人質を)取り戻すため行動している」と理解を求めた。
停戦交渉を巡っては、仲介役の米国のバーンズ中央情報局(CIA)長官が先週、仲介国カタールを訪問するなど関係国の外交活動が活発化。イスラエル当局者もハマスが態度を軟化させたとし、妥結への期待感を示していた。ハマスは21日、「敵(イスラエル)が新たな条件を提示しなければ、合意の可能性はかつてなく高い」との見解を表明した。
ただ、ロイター通信は23日、交渉では人質解放の見返りに釈放されるパレスチナの囚人の詳細など複数の課題について依然合意がなされていないと報じた。イスラエルメディアによると、関係筋は23日夜、同国の対外情報機関モサド高官らがカタール入りしているが交渉で大きな進展はないと指摘。「ハマスの回答待ちだが、前向きな反応はなさそうだ」と語った。
一方、イスラエルのカッツ国防相は23日、イランの首都テヘランで7月に起きた当時のハマス最高指導者ハニヤ氏の暗殺にイスラエルが関与したと初めて認めた。
[時事通信社]
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