2024-12-15 21:25スポーツ

殻破った王者、一撃KO=西田、重圧はねのけ防衛―ボクシング世界戦

IBFバンタム級タイトル戦の5回、アヌチャイ・ドンスア(左)からダウンを奪う西田凌佑=15日、大阪・住吉スポーツセンター
IBFバンタム級タイトル戦の5回、アヌチャイ・ドンスア(左)からダウンを奪う西田凌佑=15日、大阪・住吉スポーツセンター

 あおむけに倒れた挑戦者を見届け、静かにガッツポーズ。7回、西田の左がボディーを捉えた。重圧をはねのけ、初防衛に成功。狙っていたKOで決めたものの、「良くなかった。すぐに練習して、修正したい」。インパクトのある幕切れの一方で、冷静に話した。
 好戦的な挑戦者。定評のある防御を生かし、リスクを回避する選択もできたが前に出た。3回以降、近い距離で打ち合うことを選択。左ボディーが有効で、5回には右フックでダウンを奪った。最後まで王者らしく攻めた。
 KO勝利は2019年のデビュー戦以来。駆け出しの頃に海外で挙げた白星で、枝川会長が「訳も分からないうちに」と笑った一戦だった。体幹トレーニングなどの効果もあり、「体の使い方が分かるようになってきた」。今回は文句なしの結果を残した。
 試合後、3週間前に右脇腹を痛め、実戦不足だったと明かした。「雑になった」と本人は反省の弁。それでも、勝つだけではなかなか評価が高まらない中、殻を破った印象を与えた。日本人が主要4団体の王座を占めるバンタム級の王者の一人として、「見たいと思ってもらえる試合をしたい」。熱望する統一戦に改めて意欲を示した。 
[時事通信社]

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