裁判員「中立の立場で考えた」=無罪判決後に会見―和歌山地裁
殺人などの罪に問われた須藤早貴被告(28)の裁判員裁判で、初公判から3カ月にわたって裁判員を務めた20代の男性会社員が12日の判決後に記者会見した。「裁判は長く、証人や証拠の数も多い。すべてを吟味して、判決を出すのは苦労した」と振り返った。
検察側と弁護側の主張が真っ向から対立する中、被告が事件に関与したことを裏付ける直接的な証拠はない審理。「中立の立場で証拠だけを見て、感情を切り離して考えるようにした」と語った。
それでも、補充裁判員として5人が選任され、「負担は軽減されたので安心して取り組めた」と話した。評議では多種多様な意見が出たといい、結論については「評議の中でしっかり話し合って出した答え。悩みとかはない」と強調した。
須藤被告の印象は「真摯(しんし)に裁判を受けている印象だった」とし、判決言い渡し中に涙を見せたことは「安堵(あんど)したのでは」と思いやった。
[時事通信社]
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