ソフトバンク山川、逆風の中で2冠=「マイナス」取り戻す一年―プロ野球2024
信頼を取り戻すための一年間だった。西武時代の昨季、自身の不祥事で世間を騒がせたソフトバンクの山川穂高。新天地で逆風にさらされながらも、4番としての地位を確かなものにした。
昨年5月に知人女性への性的暴行疑惑が発覚。その後、不起訴処分となったものの「西武ファン、球団に迷惑をかけた」。自戒の念はあったが、オフに国内フリーエージェント権を行使。西武に残留する道を選ばず、パ・リーグのライバル球団への移籍を決断した。
獲得した側のソフトバンクのファンからも、補強に反対する意見が球団に相次いで届いたという。本来は華々しいはずの入団記者会見で、山川はこうべを垂れて「マイナスからのスタートになる」と話した。
山川にできるのは、野球に対して真摯(しんし)に取り組むことだけだった。本塁打を打つために、毎日のように試行錯誤。専属トレーナーをつけ、けがが多かった脚のケアにも力を注いだ。一時は不振にあえぎながらも全試合に4番で出場。2年ぶりに本塁打、打点の2冠に返り咲いた。
偉大な存在の後押しも力に変えた。王貞治球団会長は「挽回するチャンスを与えるべきだ」と言い、山川の加入を切望していた。リーグ優勝に導いた主砲に、「なかなか新しいチームではやりづらかったと思うが、強い思いを持って一年間やってくれた」と賛辞を贈った。
王会長からは「一年でも長く野球をやりなさい」との言葉もかけられた。「野球は生活の一部。長くやることも目標にしたい」と山川。野球に打ち込める喜びをかみしめている。
[時事通信社]
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