石破首相、安保理改革訴えへ=「法の支配」強調―G20サミット
【リオデジャネイロ時事】石破茂首相は18日午前(日本時間同日夜)、ブラジル・リオデジャネイロで開幕した20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席した。ロシアのウクライナ侵攻で機能不全が指摘される国連安全保障理事会について「現下の諸課題に対処できていない」と指摘。常任・非常任理事国の拡大に向けて具体的な議論を早急に進めるよう訴える。
議長国ブラジルは、日本と共に国連改革の必要性を掲げている。首相は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化」の重要性を主張。ロシアの侵攻を「国際秩序に対する明確な挑戦」と非難し、北朝鮮との軍事協力を「深刻に懸念する」と表明する。
会議初日の18日、首相は「飢餓と貧困との闘い」などをテーマとする討議に参加。ウクライナ情勢に対するG20内の立場の違いを念頭に「G20は分断と対立ではなく、共通点と一致点を見いだす必要がある」と強調する。
災害対応の強化にも言及し、防災庁設置を目指す石破政権の方針を紹介。避難所環境の改善や備蓄の確保について「G20と知見や経験の共有を進めたい」と語る。
首相は17日午後(同18日午前)、ペルーの首都リマからリオデジャネイロに移動した。18日(同19日)は英国のスターマー首相との初会談にも臨み、外務・経済閣僚による政策協議委員会(経済版2プラス2)設置で合意する見通しだ。
[時事通信社]
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