池田「身に覚えない」と困惑=ドーピング違反疑いで暫定処分―競歩
陸上の男子20キロ競歩で東京五輪銀メダルの池田向希(旭化成)が1日、ドーピング違反の疑いで暫定的な資格停止処分を受けた。陸上界の不正を監視する「インテグリティー・ユニット(AIU)」によると、血液データを蓄積して変化を調べる「生体パスポート」で異常を検出。池田は所属先を通じ「全く身に覚えのない理由で今後の試合に出場できないかもしれない状況となり、大変困惑している。公正な結論が導かれるよう努める」との談話を出した。
池田は2022年世界選手権で2位。その後は拠点を置いていた母校の東洋大から離れ専任コーチを置かずに練習している。世界歴代3位の自己記録を持ち、今夏のパリ五輪では7位だった。
旭化成によると、昨年6~8月の検査で血液ドーピングの疑いがあるとの通知をAIUから受け、池田側は今年7月に弁明書を提出。専門家の意見を踏まえ、ヘモグロビンなどの数値が限度を超えて変動したのは、池田の練習環境や処方薬の副作用などの影響と訴えた。今後はAIUに対し、暫定処分取り消しを求める申し立てを行う。
海外では血液ドーピングの事例があるが、日本陸連の今村文男シニアディレクターは「(国内では)聞いたことがない」。来年2月の日本選手権20キロ競歩は同9月の世界選手権東京大会の代表選考会を兼ね、池田は3連覇が懸かる。今村氏は「まずは状況を把握しないといけない」と話した。
[時事通信社]
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