激戦州当局、マスク氏提訴=有権者に「100万ドル」は違法―米大統領選
【ニューヨーク時事】米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアの司法当局は28日、実業家イーロン・マスク氏による有権者への巨額報奨金の配布は「違法な宝くじの運営」に当たるとして、州裁判所に差し止めを求める訴えを起こした。
大統領選で共和党候補のトランプ前大統領を応援するマスク氏は今月から、ペンシルベニアなど激戦7州で「憲法が定めた言論の自由と武器所持の自由を支持する」との文書に署名した有権者の中から毎日1人を「無作為に」選び、100万ドル(約1億5000万円)を贈るキャンペーンを始めた。既に同州の有権者を中心に、複数人が報奨金を受け取っている。
訴状は、州内で運営される宝くじはすべて、当局の規制に従う必要があると強調。マスク氏の行為は「認可を受けておらず、違法だ」と問題視した。当選者を無作為に選ぶとしながら、同州の有権者が多く選ばれていることなどから、説明は「虚偽」で、州の消費者保護法にも違反していると指摘した。
マスク氏の報奨金配りを巡っては、司法省が連邦法違反の可能性を警告したと報じられている。マスク氏は「投票や有権者登録への呼び掛けではなく、憲法への支持を求めているだけだ」と反論している。
[時事通信社]
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