SNS活用、ユーチューブが人気=聴衆に動画拡散呼び掛け―識者「ファクトチェック必要」【24衆院選】

衆院選の投開票日が迫る中、各候補は街頭演説などを活発に行う一方で、SNSも積極的に利用している。最も人気なのはユーチューブで、広告業者には依頼が殺到した。ただ、各党や候補者の公式動画だけでなく、個人が編集した動画も増えており、識者は「再生回数目的で誤解を招く切り取りをしていることもある」と警鐘を鳴らす。
政治家のインターネット広告を請け負う「イチニ」(東京都渋谷区)は、今回の衆院選で数百件の依頼を受けた。最も注文が多いのはユーチューブ動画で、「サイトの視聴時間が長く、(スマートフォンやパソコン以外に)テレビで見ている人も多い」(担当者)という。
インターネットを使った選挙に詳しい「ネットコミュニケーション研究所」代表の中村佳美さんによると、近年の選挙で各党はX(旧ツイッター)やフェイスブックのような文章を使ったSNSから、動画主体のSNSを活用するようになっている。特に、今回の選挙ではスマホに表示しやすい縦型で最長60秒の、ユーチューブのショート動画が増えたという。
有権者に動画作成を求める陣営もある。衆院選公示日の15日、豊島区の池袋駅前では、応援に駆け付けた国会議員が「動画を撮影して、良かった部分を切り抜いて拡散してください」と演説に集まった聴衆に呼び掛けていた。
中村さんは「都知事選で2位と健闘した石丸伸二氏の影響が大きい」と分析。同氏の街頭演説や広島県安芸高田市長時代の市議会での答弁の様子は、多くの人がショート動画に編集して拡散されており、「戦略としてショート動画が有効という認識が広まっている」と解説する。
ただ、こうした個人による動画は「再生回数を稼ぐ目的で、誤解を招くような切り取りをしていることもある」と指摘。「政党の公式サイトや報道機関の情報に当たるなどファクトチェックする癖をつけなければ危険。受け取る側のリテラシー(活用能力)向上が必要だ」と訴えた。
[時事通信社]
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