有権者「景気良くして」=選挙サンデー、党幹部ら演説―東京など【24衆院選】
衆院選期間中で唯一の日曜日となった20日、与野党幹部らは各地で街頭演説を行った。「景気を良くして」「選択的夫婦別姓の導入を」。有権者からは、さまざまな声が聞かれた。
野党党首が演説した東京都豊島区の池袋駅東口。前日に自民党本部や首相官邸の襲撃事件が起き、物々しい雰囲気の中で聴衆の手荷物検査などが行われた。
板橋区の会社員青木裕さん(40)は「とにかく景気が良くなってほしい。経済政策を聞いて投票先を決めたい」と真剣な表情。豊島区に住む高校3年の女子生徒(17)は「選挙権はまだないが、若者のための政治を行う人が選ばれてほしい」と演説を見守った。
堺市北区では与党幹部らの演説に、多くの人が足を止めた。子育てが最近終わったというパート女性(48)は「老後のためのお金がない。将来、年金は十分に受け取れるのか」と不安げに語った。
戦争で父を亡くした大阪市浪速区の松下千鶴子さん(83)は、同様の経験をした中国人らとの交流活動を行っており、「世界ではまだ戦争が続くが、まずは日中関係を良くして」と願った。70代女性は選択的夫婦別姓について「結婚して姓を変えると銀行などでの手続きが面倒。希望する名字で生活できるようになれば」と導入を訴えた。
仙台市中心部では秋空の下、野党党首が演説した。期日前投票所へ向かう途中という同市青葉区の70代女性は「国会で政策を議論してから解散した方が、判断材料が増えたのに」とこぼした。
2歳と7歳の子を持つ同市太白区の自営業男性(33)は「投票する際は、子育て支援策に注目したい」と真剣なまなざしを向けた。同市泉区の公務員男性(29)は19日の襲撃事件を念頭に「政治に対する考えはいろいろあると思うが、暴力は絶対にあってはならない」と話した。
[時事通信社]
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