北朝鮮、前線でミサイル発射指導=ロシア支援でデータ収集か―韓国情報機関
【ソウル時事】北朝鮮がウクライナを侵攻するロシアを支援するため、ミサイル部門での協力を強化している。韓国の情報機関、国家情報院(国情院)によると、ミサイル開発部門の幹部や技術者を前線付近に派遣していた。ミサイル発射を現地指導することで、実戦データを収集し、能力の向上につなげる狙いがあるとみられる。
国情院の18日の発表によると、北朝鮮のミサイル開発の中心人物である金正植朝鮮労働党第1副部長が8月初め、将校数十人と共に前線付近の北朝鮮製短距離弾道ミサイル「KN23」の発射場を複数回にわたって訪れた。ミサイル技術者もウクライナ東部ドネツク州の付近に派遣され、ロシア軍のミサイル発射に立ち会ったもようだ。
国情院は、北朝鮮軍特殊部隊の約1500人が今月、ロシア海軍艦艇で極東ウラジオストクに移送されたことを確認し、北朝鮮が「参戦」を開始したとの見解を示している。
北朝鮮は砲弾や対戦車ミサイルなどもロシアに提供しているとされる。韓国政府系シンクタンク、統一研究院の洪※(※王ヘンに民)先任研究委員は「精鋭部隊の派遣で実戦経験を積み、さまざまな兵器が戦場で使用されることで、データが蓄積される可能性がある」と分析した。
[時事通信社]
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