全国政党化へ背水の陣=日本維新の会・馬場伸幸代表【党首奮戦記】
「しがらみのない日本維新の会に大改革を任せてほしい」。17日、歓楽街のある東京・JR蒲田駅前で選挙カーに上がり、行き交う歩行者に訴え掛けた。衆院選公示日の第一声を含め、都内での訴えに時間を割く。横顔ににじむのは本拠地の大阪以外に根を張る「全国政党」化への執念だ。
党の置かれた状況は厳しい。主導してきた2025年大阪・関西万博を巡り、会場建設費増大への批判が噴出。政治改革論議では迷走を国民に印象付け、前兵庫県知事のパワハラ疑惑でも「かばっている」と反発を受けた。大阪の市長選で連敗を喫するなど、党勢の陰りは否めない。
蒲田駅前での演説後、ある男性から「期待していたが、じり貧だ」と厳しい言葉を掛けられた。「頑張るから」と答えるのが精いっぱいだった。
衆院選が終われば、維新は代表選を行うかどうかを臨時党大会で決める。「自公過半数割れ」「野党第1党獲得」。掲げた二つの目標は決して低くない。「辞めろと言われれば、引く覚悟はできている」。27日の投開票へ背水の陣を敷く。
[時事通信社]
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