藤田菜七子騎手が引退=スマホの不適切使用判明後に届け出―JRA
日本中央競馬会(JRA)は11日、女性騎手としてJRA最多の166勝を挙げた藤田菜七子騎手(27)の現役引退を発表した。
競馬開催前に入らなければならない宿泊施設にスマートフォンを持ち込み、外部と通信する不適切使用が判明。JRAによると、騎乗停止処分を科されることが発表された10日に本人が引退届を提出し、11日付で騎手免許が取り消された。
公正確保のため、宿泊施設などでの外部との通信は禁じられている。JRAは9、10の両日に面談を実施。昨年4月ごろまでにきゅう舎関係者3人と通信していたことが分かった。昨年の調査では「SNSと動画を閲覧した」と証言して厳重注意した経緯もあり、JRAの松窪隆一審判部長は「虚偽の申告もあった」と説明した。
2016年にデビューし、19年に日本人女性騎手として初めてJRAの重賞を制覇。今年7月にはJRA職員との結婚を発表し、現役を続ける決意を示していた。
◇藤田菜七子の略歴
藤田 菜七子(ふじた・ななこ)16年3月にJRAで16年ぶり、7人目の女性騎手としてデビュー。同年4月にJRA初勝利。19年には2月のフェブラリーステークスでGI初騎乗を遂げ、12月のカペラステークスで日本人女性騎手として初めてJRAの重賞を制覇した。通算3897回騎乗し、166勝は女性騎手ではJRA最多。157.4センチ。27歳。茨城県出身。
[時事通信社]
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