ICAN、核廃絶へ「たゆまぬ努力」=北欧の平和研究所も評価―ノーベル平和賞
【ベルリン、ロンドン時事】日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞の決定を受け、核廃絶に向けて共闘してきた国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)は11日、X(旧ツイッター)で「広島と長崎の被爆者は、核兵器の壊滅的な影響を広く伝えるために、たゆまぬ努力を続けてきた」とたたえ、祝意を示した。
ICANは、核兵器禁止条約成立を主導した功績などが評価され、2017年にノーベル平和賞を受賞した。
一方、平和賞の選定に当たったノルウェー・ノーベル賞委員会のお膝元オスロに本拠を置くオスロ国際平和研究所(PRIO)のウーダル所長は取材に、「われわれの未来に重要なメッセージを送った」と強調。「核兵器のリスクに世界の関心を呼び起こし、核の脅威を訴える世界各地での取り組みを活性化させる」と述べた。
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)のスミス所長は声明で、「米ロ両陣営の関係は冷戦後で最も敵意に満ちた状況になっている」と分析。そうした中で「核兵器がタブーであるという認識を持ち続けるのは非常に重要で、被団協は枢要な役割を担っている」と指摘した。
[時事通信社]
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