2024-10-01 09:33スポーツ

ファン引き付けた安打製造機=ローズさん、光と影の野球人生

 大リーグ歴代最多の4256安打を誇るピート・ローズさんが死去した。レッズ監督在任中の1989年に、野球賭博に関与したとして永久追放処分に。復権を望んだがかなわず、華やかな球歴が傷ついたまま、野球関係者の最終目標である殿堂入りをついに果たせなかった。
 「ビッグレッドマシン」と称されたレッズ打線をけん引し、球史に残る両打ちの安打製造機として活躍。数々の記録だけでなく、ファンを引き付けたのが身上の全力プレーだった。
 70年のオールスター戦。二塁走者だったローズさんは味方の安打でホームインを狙い、返球を待っていた捕手に左肩で激しく体当たりして重傷を負わせた。球宴とは思えないような荒々しさに非難の声も上がったが、自身のプレースタイルを貫くローズさんらしい一場面として知られる。愛称は「チャーリー・ハッスル」。長髪をなびかせたヘッドスライディングも人気を博した。
 野球賭博への関与が明らかになった際は、「ブラックソックス事件」として有名な1919年ワールドシリーズでの八百長問題以来の大スキャンダルとして球界を揺るがせた。表舞台から消えた後も、ドーピング違反の選手を批判するなど舌鋒(ぜっぽう)の鋭さは相変わらず。晩年には現役時代にコルクを埋め込んだ違法バットを使用した疑惑なども浮上し、復権を後押しする声はなかなか高まらなかった。(時事)
[時事通信社]

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