イスラエル、レバノン首都中心部を攻撃=ヒズボラ徹底抗戦の構え―指導者死亡後初、ナンバー2が演説
【エルサレム時事】イスラエル軍は30日、隣国レバノンの首都ベイルート中心部に攻撃を加えた。中心部への攻撃はパレスチナのイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まった昨年10月以降で初めて。一方、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラのナンバー2、カセム師は指導者ナスララ師が27日に殺害されてから初めて行ったテレビ演説で「われわれは勝利する」と徹底抗戦の構えを示した。
ロイター通信によると、ベイルートへの空爆では武装組織パレスチナ解放人民戦線(PFLP)の幹部3人が死亡した。PFLPもヒズボラと同様、イスラエルとの戦闘を継続中だ。レバノン南部への空爆ではハマスの幹部が死亡。イスラエルはヒズボラと共闘する勢力の掃討作戦を強化している。
カセム師は演説で、イスラエルが民間人を攻撃していると非難。ナスララ師死亡後もヒズボラは以前と同じ規模でイスラエル攻撃を続けていると主張し、新たな最高指導者を間もなく選出すると語った。イスラエル軍がレバノン南部への地上侵攻に踏み切る可能性が高まる中、「用意はできている」と強気の姿勢を示した。
一方、イスラエルは29日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派に関連する軍事目標として、西部ホデイダの港などを大規模空爆。攻撃には戦闘機など数十機が参加した。イスラエルのネタニヤフ首相は、「強力な攻撃でナスララを除去した。同時にイエメンでも敵を攻撃した。われわれを攻撃する者が払う代償を誰もが理解したはずだ」と強調した。
国際社会からは中東情勢悪化を危惧する声が高まっている。バイデン米大統領は29日、地域紛争拡大について問われ、「回避されなければならない」と懸念を表明した。フランスのバロ外相は30日、レバノンでミカティ首相と会談。停戦に向けた外交努力を続けている。
[時事通信社]
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