岡本和、耐えてV奪還=泰然と構えた主砲―プロ野球・巨人
4年ぶりの巨人のリーグ制覇。2019、20年の連覇も経験している岡本和は、今季ここまで全試合に4番で先発出場した。だが好調はなかなか続かず、耐え忍ぶ日々が続いたシーズンでもあった。
投手優位の投高打低の傾向が強かった今季。序盤は両リーグとも本塁打が少なく、各チームから「ボールが飛ばない」との声が上がった。岡本和も例外ではなく、好機で凡退する場面が目立ち、夏場には首脳陣が4番から外す案も検討した。
「主軸が打点をつけられていないのは、チームに貢献できていないのと一緒」と、もどかしさを口にしたこともある。それでもグラウンドでいら立つような姿を見せることは決してなく、主砲として泰然と構え続けた。
パワーは球界でも屈指で、阿部監督は「振り回さなくてもすごい打球がいく」。強引に引っ張らず、時にはバットを合わせて逆方向へアーチを架けるなど、好球を確実に捉える打撃を模索し、多くの勝利を引き寄せた。
8月21日には阿部監督と並ぶ7年連続の20本塁打をマークし、長距離砲の実力を示した。「僕が打てるのが一番いいけど、誰かが打てなかったら誰かがカバーして、というふうにやっていきたい」。自身が不調でも、丸や吉川、浅野が要所で貢献した。プロ10年目のシーズン。チーム一丸となって勝ち取った栄冠は、岡本和にとって格別だった。
[時事通信社]
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