新たに1遺体、死者9人に=断水5000戸、復旧遅れも―能登大雨
石川県・能登半島北部を襲った記録的な大雨で、警察や消防、自衛隊は25日も安否不明者らの捜索を続けた。輪島市で高齢女性とみられる1人の遺体が新たに見つかり、大雨による死者は計9人となった。同市を中心になお約5000戸で断水が続いており、復旧の遅れを懸念する声も出ている。
新たに遺体が発見されたのは、塚田川が氾濫した輪島市久手川町の捜索現場。複数の住宅が流されて女子中学生(14)と高齢の男女の計3人と連絡が取れなくなっており、県警は遺体の身元確認を進める。
県によると、このほか死者は輪島市で6人、珠洲市で2人。行方不明者は珠洲市と能登町で計2人となっている。また、連絡の取れない安否不明者に輪島市門前町の中村菊枝さん(75)を追加し、計5人になったと発表した。
馳浩知事は25日、今回の大雨被害について、早期の激甚災害指定を国に要請する考えを表明した。断水箇所数に大きな変化が見られず、復旧が遅れる可能性があるとの見方も示した。
県によると、同日午後3時時点で、道路寸断による孤立集落は解消が進み、7地区16カ所で157人となった。一方、輪島、珠洲、能登の3市町の31カ所に避難所が開設され、514人が避難。約1700戸で停電が続いている。
[時事通信社]
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