レバノン首都空爆、ヒズボラ幹部殺害=イスラエル、攻撃継続の構え
【カイロ時事】イスラエル軍は20日、レバノンの首都ベイルート南郊を空爆し、イスラム教シーア派組織ヒズボラの軍事部門幹部イブラヒム・アキル司令官を殺害したと発表した。ヒズボラは、アキル氏を含め少なくとも16人のメンバーが死亡したと認めた。
レバノン保健省は21日、少なくとも37人が死亡したと公表した。死者には子供3人と女性7人が含まれているという。捜索活動が続いており、死傷者は増える可能性がある。
イスラエルのガラント国防相は20日、X(旧ツイッター)で、ヒズボラの対イスラエル攻撃で避難した住民の帰還が可能になるまで「一連の行動を続ける」と表明。ヒズボラの指導者ナスララ師は先に、通信機器の一斉爆発を受けてイスラエルへの報復を宣言しており、衝突激化の恐れが一段と高まっている。
イスラエル軍はヒズボラが拠点とする集合住宅に空爆を加えた。軍報道官は、アキル氏らが建物の地下にいたと説明。アキル氏らは、イスラエル領内への越境攻撃を計画していたと主張した。
イランが後ろ盾のヒズボラは、イスラム組織ハマスと連帯。昨年10月からパレスチナ自治区ガザでハマスと交戦するイスラエルへの攻撃を続けている。AFP通信がイスラエル軍の発表として伝えたところでは、ヒズボラは21日、約90発のロケット弾をイスラエルに向け発射した。
応戦するイスラエルは7月にヒズボラの軍事部門最高幹部を殺害。これを受け、ヒズボラは8月に大規模な報復攻撃を行った。
[時事通信社]
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