未来へ前向きなメッセージ=「オリパラ一体」成功裏に〔パラリンピック〕
【パリ時事】パリ・パラリンピックが8日に閉幕し、7月下旬に開幕した五輪から始まった「パリ2024」大会が全日程を終えた。大会組織委員会は「オリパラ一体」を強調。「広く開かれた大会」の共通スローガンを掲げた両大会は未来へ前向きなメッセージを発した。
五輪の開会式はセーヌ川が舞台だった。夏季大会初の競技場外での実施。さらにエッフェル塔の前、ガラス屋根が特徴の展示会場グラン・パレ、ベルサイユ宮殿など名所を会場にして注目を集めた。
五輪ではパリらしさを前面に出し、会場の美しさや独自性が目を引いた。ただ、より伝えたかったテーマは他にある。大会会場で新設したのは2カ所のみで、ほとんどは既存または仮設施設。大会経費負担が懸念され、特に先進国で「五輪離れ」が進んでいると指摘される中、コンパクトでコストを抑えた都市部での運営の在り方を世界に示した。
パラリンピックでは250万枚のチケットが販売された。国外から4割が購入された五輪と違って販売数の9割が国内。五輪同様に街中に競技を持ち込んだ形だが、意味合いは少し異なる。都会の真ん中で国民にパラスポーツを見てもらう機会をつくることで、障害がある人たちへの理解を深め、共生社会実現へ歩みを進めることを狙った。
水質問題が心配されたセーヌ川でのトライアスロンなどの競技は、五輪、パラリンピックとも完遂。競技日程変更に揺れるリスクを負いながらも、世界的に知られた川をシンボルに据えたことで、パリ市の浄化への取り組みや環境問題に対する大会の発信力は高まった。
組織委のエスタンゲ会長は「大会を通して、われわれの伝統や創造性、偉業を達成できる力を再認識することができた」と語った。大会関係者が期待した通り、成功裏に熱い夏を終えた。
[時事通信社]
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