新しい杉村」、東京の再現を=ルール変更の試練経て―パラ・ボッチャ「パリで咲く
パリ大会までの道のりは平たんではなかった。2021年東京大会のボッチャ個人(脳性まひBC2)で金メダルの杉村英孝(42)=TOKIOインカラミ=は「苦しい時期もあった。難しい戦いが続いた」と振り返る。
東京大会後にルールが変更された。それまで試合で使用する球は、規定を満たせば中身の素材などが自由だったが、国際競技団体が公認する球に限られ、加工も禁止された。
さまざまな素材の球を戦術的に使い分けてきた杉村にとっては大きな痛手。10年近く自身のプレーを支えてきた球が一切使えなくなった。先天性の脳性まひがある杉村には、障害が手にも及ぶ。新調した球は硬く、握って投げることすらも難しかった。
自分に合った球を探し、試合で使いこなせるようになるまで時間はかかったが、パリの本番には間に合った。「自分が表現したいパフォーマンスを発揮できると思う」。置かれた球に乗り上げて目標球に近づける得意技「スギムライジング」で沸かせた東京大会の再現を狙う。
巧みな投球技術で勝負する杉村とは違い、現在は力強い投球で相手の球を散らす「パワーボッチャ」が主流で、海外の強豪選手を中心に広がっている。障害を考えると、杉村が力で張り合うのは難しいが、「パワーがないから勝てないということでは決してない」。
4度目のパラリンピックに向け、投球フォームを見直し技術を磨いてきた。「新しい杉村のボッチャの形を見せていくのがパリ大会」。世界にどう立ち向かうのか、注目の舞台になる。 (時事)
[時事通信社]
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