未知の利上げ、顧客対応強化=市場変化へスピード感重視―大垣共立銀頭取
大垣共立銀行の林敬治頭取は15日までにインタビューに応じ、円安の進行や日銀による利上げといった市場環境の変化などについて、「今まで以上にスピード感を意識しないと対応できない」と強調した。今回のような金利上昇局面は、多くの行員にとって未知の経験であるとして、外部研修も取り入れながら中小企業など顧客への対応を強化していく方針を示した。
林氏は、日銀による政策金利の引き上げに関し「金利の引き上げ局面を20代、30代は経験しておらず、経験している世代も経験したのはバブルを抑えるための引き上げで現在と違いがある」と指摘した。金利上昇は住宅ローンや企業の借り入れ負担の増加につながるが、「緩やかな金利上昇であれば、直接的に顧客の景況感に大きな影響を及ぼすとは思っていない」との見方も示した。
一方、乱高下する為替や株価は、企業に不安感をもたらすとして「安定してほしい」と訴えた。ただ、最近の為替水準自体に関しては、国内需要が収益の柱となっている大半の中小企業にとっては、円安が一服して原材料高が収まるという安堵(あんど)感があるのではないかと指摘した。
林氏は他行との経営統合に否定的な見解を示す一方、金融機関以外も含めた他企業との業務上の連携については「時間を買うため、コストのために是々非々で行う」と意欲を見せた。
[時事通信社]
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