若き日本、奮闘及ばず=中国攻略は持ち越し―卓球女子〔五輪〕
歴史を変えようとした日本の戦いは、またも実らなかった。卓球の女子団体決勝。中国の牙城は崩せず、大会5連覇を許すことになった。「やっぱり中国の層の厚さを感じた」と平野。みんなが全力を尽くし、表情はすっきりとしていた。
今年2月の世界選手権団体戦では2勝3敗と、あと一歩まで追い詰めた。1勝を挙げた早田が「中国をびびらせる雰囲気が出ていた」と振り返ったように、王者撃破はより現実味のある目標に変わった。一方、勝った孫穎莎らが安堵(あんど)の涙を流していた。相手の闘志にも火を付けた。
今大会では大黒柱の早田が左腕を痛めるアクシデントに見舞われた。だが、これで気落ちするようなチームではなかった。同学年の平野、16歳の張本美は仲間を支える覚悟を強くした。「信頼感はどこの国にも負けていない」と平野。一丸となって銀メダルをつかんだ今大会の戦いぶりに、下を向く必要はない。
渡辺監督は「中国は正攻法の卓球。それを追い掛けることで日本はレベルアップさせてもらっている」と言う。初出場で貴重な経験を積んだ張本美は「持っているものは出し切ることができたが、やっぱり悔しい」。最後は力尽きたものの、実りがあった今大会。挑戦はこれからも続く。 (時事)
[時事通信社]
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