2025-01-15 20:44国際

ガザ停戦交渉、最終調整続く=ハマス回答保留で予断許さず

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの停戦と人質解放に向け、カタールで行われているイスラエルとイスラム組織ハマスの間接交渉で、ロイター通信は15日、停戦案を巡り最終的な調整が続けられていると報じた。交渉関係者の間では合意妥結への期待感も出ているが、ハマス幹部は14日夜、ロイターの取材に回答を保留していることを明らかにしており、行方はなお予断を許さない状況だ。
 ハマスは、回答を保留した理由について、イスラエル軍がガザからどのように撤退するか示した地図を受け取っていないことを挙げた。また、アラブメディアは、イスラエルが新たな条件を追加したと伝えた。しかし、イスラエルメディアによると、同国当局者は15日、この報道を否定。イスラエル情報筋は「交渉は危機的状況にない」との見解を示した。
 カタールと共に仲介を続ける米国のバイデン大統領とエジプトのシシ大統領は14日、電話会談し、「交渉は即座に妥結する必要性がある」との認識で一致した。AFP通信によれば、ブリンケン米国務長官は14日、「ボールはハマス側にある。もしハマスが受け入れれば、交渉は終結し(停戦合意が)実行される」と述べた。
 イスラエル国内ではネタニヤフ首相の連立政権を支える極右政党が停戦合意に反対している。ただ、同国のサール外相は14日、仮に合意に至れば、連立政権内で多くの支持が得られるとの見方を示した。
 ロイターによると、現在協議中の停戦案は第1段階として6週間の停戦期間を想定。ハマスが拘束する女性や子供など33人の解放と引き換えに、イスラエル側も収監中のパレスチナ人1000人を釈放する。
 停戦交渉が大詰めを迎える中でも、イスラエルはガザへの攻撃を継続している。軍は15日、前日の作戦でガザ全域の50カ所以上を空爆したと発表した。 
[時事通信社]

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