ニデックにTOB延期要望=事前協議なく「誠に遺憾」―牧野フライス
工作機械大手の牧野フライス製作所は15日、TOB(株式公開買い付け)を提案したニデックに対して、買収提案を議論する特別委員会が、開始時期を従来予定の4月4日から5月9日に延期するよう求める要望書を送付したと発表した。また要望書の中で、ニデックによる事前協議なしの買収提案を「株主のために十分な検討を行うための時間的余裕を与えないもので、誠に遺憾」と批判している。
牧野フライスの独立社外取締役で構成する特別委は、ニデックが主張するTOBによる相乗効果に関して、「一般的・抽象的な記載しかなく、精査には相応の時間を要する」と指摘した。その上で、「(株主が)提案の是非を熟慮できるための期間を十分に確保することが必須」として、TOB開始時期の後ろ倒しの必要性を訴えている。
一方、15日に京都市内で記者団の取材に応じたニデックの永守重信グローバルグループ代表は、「(買収提案は)事前に言わなかったが、話をきちっとまとめられるようにしたい」と述べた。
ニデックは昨年12月下旬、牧野フライスの完全子会社化を目指し、1株当たり1万1000円でTOBを実施すると発表していた。
[時事通信社]
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