東京株続伸、414円高=日銀副総裁発言で反転―利上げ警戒和らぎ、円は下落
7日の東京市場で、日経平均株価は続伸した。朝は前日に急伸した反動で一時、前日比900円超安となったが、日銀の内田真一副総裁が追加利上げに慎重な見解を示したことが買い材料になり、一時1100円超上昇した。終値は414円16銭高の3万5089円62銭。
内田氏は同日午前に北海道函館市で行った講演で、「市場が不安定な状況で利上げをすることはない」「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要がある」などと述べた。内田氏の発言を受けて東京外国為替市場では円売り・ドル買いが急速に進み、1ドル=144円台だった円相場は一時、147円90銭に急落。マイナスで推移していた日経平均は、これを眺める形で上昇に転じた。
午後5時現在の円相場は146円69~70銭と前日比1円40銭の円安・ドル高。
株式市場では過度な金融引き締めへの警戒感が後退し、「投資家心理が上向いて、好決算銘柄が素直に買われた」(大手証券)ことも日経平均を押し上げた。ただ、最近の株価急落によって生じた不安心理は完全には払拭されておらず、日経平均は取引終了にかけて急速に上げ幅を縮めるなど、相場は不安定だった。
[時事通信社]
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