宮脇、2度の落選にも腐らず=流れ呼び込む役割―フェンシング〔五輪〕
三度目の正直でたどりついた五輪の舞台で、団体銅メダルという成果をつかみ取った。フェンシング女子フルーレの宮脇。「立ちくらみが起こるくらい、うれしかった」と喜びに浸った。
試合の流れを変えるポイントゲッター役。際立ったのが1回戦のポーランド戦だ。6―7の1点ビハインドで迎えた3番手で、一気に9点を奪った。15―12と逆転して、次戦の東にバトンタッチ。菅原コーチが「花綸が一気に流れを引き寄せてくれた。あそこが鍵だった」と振り返った、大仕事だった。
10代の頃から国際大会で経験を積んできたが、2016年リオデジャネイロ、21年東京五輪は出場できず。現役引退が頭をよぎっても剣を握り続けたのは、仲間のためだった。新型コロナウイルスの影響で、海外遠征の機会が限られていた時期。「自分が世界のトップ選手くらい強い練習相手にならないと」。代表選手に勝つつもりで本気でぶつかる練習を続け、自身の迷いを断った。
3年の時を経て、チームの重要な戦力へと成長。仲間とともに、日本女子の歴史を塗り替えた。「思いが詰まった、世界で一番重いメダル」。全てが報われる勲章を手に、胸を張った。 (時事)
[時事通信社]
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