2024-08-01 22:00World eye

「ユダヤ人お断り」は差別、支配人に罰金 スイスのスキーリゾート

【スイスAFP=時事】スイスのスキーリゾート、ダボスにあるレストランの支配人が、ユダヤ人へのウインタースポーツ用品の貸し出しを拒否したとして罰金を科された。検察が7月31日、明らかにした。≪写真は、スイスのスキーリゾート、ダボス≫
 南東部グラウビュンデン州の検察は「人種、民族、宗教を理由にサービスの提供を拒否する差別」により、支配人に一部の執行猶予付きの罰金刑が科されたとAFPに明らかにした。
 スイス紙「20 Minuten」は2月、世界経済フォーラムの開催地として知られるダボスにある、豪華なピシャ駅に掲示された看板の写真を掲載。
 そこにはヘブライ語で、そりの盗難などさまざまなトラブルがあったため、「今後、ユダヤ人へのスポーツ用品の貸し出しは行わない」と書かれていた。この方針はそり、エアボード、スノーシューなどすべてのウインタースポーツ用品に当てはまるとして「ご理解のほどよろしくお願いします」と締めくくられていた。
 レストランは同紙の取材に書面で回答し、「ユダヤ人の客がそりを斜面に置きっぱなしにしたり、用具を返却しなかったり、壊れた状態で返却したりする毎日の煩わしさから解放されたい」と説明した。
 スイスメディアが騒ぎ立てたのを受け、支配人は謝罪した上で方針を撤回した。
 罰金額は公表されていない。支配人は不服を申し立てなかったため、裁判には至らなかった。
 現地紙ダボス新聞によると、ダボスでは正統派ユダヤ人の素行に対する批判が高まっている。昨夏は3000~4000人の正統派ユダヤ人が同地で休暇を過ごしたという。【翻訳編集AFPBBNews】

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