小学校で滑り方授業も=スケボー、行政巻き込み広まる―パリ五輪で注目
スケートボードの練習施設は各地に増えてきている。東京五輪の正式種目への採用が決まって以降注目を集め、公立小学校でスケボーの授業が行われるなど、行政を巻き込んだ動きも広まっている。
スポーツ用品販売「ムラサキスポーツ」(東京都)によると、国内の練習施設は、ここ3年で1.2~1.5倍に増加。スケボー教室や大会、イベントも実施されるようになった。同社で長年スケボーを担当する嶋田俊一郎さんは「これまでは誰かの背中を見て滑り方を覚える以外になかった。学び方が変化している」と話す。
行政が乗り出したケースもある。2021年4月にオープンした国内最大級の練習施設「ムラサキパークかさま」(茨城県笠間市)は、県と同市が設計工事費含む事業費7億4000万円を負担した。
ムラサキスポーツのスケボー担当バイヤー、山内一世さんは「スケボーには騒音問題などの負のイメージがあり、以前なら行政が前向きに動くことはなかった」と振り返る。
東京都台東区は23~24年度、区内の小学校でスケボー教室を開催し、3年生を対象に、授業の一環として滑り方を教えている。
授業では、初めてでも乗りやすいよう、足の位置をプリントしたボードを使用。ボードは山内さんが自分の子どもに滑り方を教える際、スプレーで位置を示していた経験を基に開発された。
台東区によると、授業は好評で、新しい特技を見つけた児童もいた。「兄のスケボーを借りて自宅でも続けたい」「誕生日プレゼントにスケボーを買ってもらう」などと話していたという。
ムラサキスポーツの嶋田さんは「子どもたちに教える指導者も増えてきている。他のスポーツ同様、部活などにも導入されていくことを期待したい」と力を込めた。
[時事通信社]
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