「子乗せ」支援で需要開拓=電動自転車、独自性競う―大手メーカー
電動アシスト自転車メーカーが、子どもを乗せられるモデルで独自性を競っている。重い車体を取り扱う際の利便性や、幼児の安全性などの面で性能をアップ。共働きなどで忙しい子育て世帯にアピールし、新たな需要の開拓を目指す。
パナソニックサイクルテック(大阪府柏原市)は6月、上り坂で自転車を押しながら歩く「押し歩き」をモーターの力で補助する「ギュット・アニーズ・DX・押し歩き」を発売した。幼児2人に荷物を加えた車体の重量は60キロを超えることもあるが、ボタンを押すだけで楽に坂を上れるようにしたのが特長だ。
開発の狙いについて、伊藤研二執行役員は「単なる移動手段を超え、利用者の生活の質を上げることを考えた」と話す。
ヤマハ発動機の「PAS Babby un SP(パス バビー アン スーパー)」は幼児の頭部を270度包み込むチャイルドシートを標準装備し、事故の際の安全性を高めた。頭部を包む部分は成長に合わせて高さ調整が可能で、長く使うことができる。
ブリヂストンサイクル(埼玉県上尾市)の「bikke(ビッケ)」シリーズでは、運転手の身長の目安を138センチ以上と他の大手の同種製品よりも低めにした製品を展開。サドルの位置を低くし、タイヤも太めにしたことで、小柄な人でも子どもを乗せて運転しやすくした。
[時事通信社]
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