処理水協議、首脳宣言明記へ=中国対抗、島サミットが開幕
日本と18の太平洋島しょ国・地域による首脳会議「太平洋・島サミット」が16日、3日間の日程で開幕した。南太平洋で影響力拡大を図る中国に対抗する狙いがあり、最終日の18日に首脳宣言と共同行動計画を採択する。宣言には安全保障を含めた幅広い分野の協力深化を盛り込み、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出について今後も意思疎通を続けることを明記する見通しだ。
島サミットは1997年から3年ごとに開かれており、今回で10回目。対面での開催は6年ぶりで、岸田文雄首相が共同議長を務める。
首相は16日午後、参加国・地域首脳らとの個別会談をサミットの一環としてスタート。ツバルのテオ首相との会談で、島サミットについて「日本と太平洋島しょ国の絆をさらに強固なものとし、われわれが共に進む方向性を内外に発信する機会にしたい」と述べた。同時に、ツバルのサイバーセキュリティー強化に向けた機材供与を表明した。
バヌアツのサルワイ首相、ニウエのタンゲランギ首相、パプアニューギニアのマラペ首相らとも協議。バヌアツとパプアニューギニアには漁業調査・監視船や水産関連機材、ニウエには警察車両や無線機など防災・災害対策関連機材を供与すると伝えた。
16日には林芳正官房長官夫妻主催、17日には岸田首相夫妻主催のレセプション・夕食会が開かれる。首相は最終日の全体会合の後、共同記者発表に臨み、成果を説明する。
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