2024-07-01 18:49社会

富士山が山開き=通行料導入、戸惑いも―初日1700人通過・山梨

入山手続きを行う五合目総合管理センターの窓口=1日午前、山梨県富士吉田市
入山手続きを行う五合目総合管理センターの窓口=1日午前、山梨県富士吉田市

 富士山の山梨県側の吉田口登山道が1日、山開きした。山頂付近の混雑などを防止するため、今シーズンから1日4000人の入山規制と1人2000円の通行料を導入。5合目に通じる有料道路が一時通行止めになるほどの強風が吹く中、入山手続きを行う総合管理センターには午前中から多くの登山客が集まり、仮設ゲートを通過するためのリストバンド交付窓口では一時混雑する様子も見られた。
 インターネットで通行料支払いなどを事前に済ませる予約枠(3000人)と現地で支払う当日受付枠(1000人)がある。夜通しで山頂を目指す「弾丸登山」を防止するため、ゲートは午後4時から翌日午前3時までは閉鎖される。
 毎年富士山に登っているという齋藤望さん(53)は「事前予約を申し込んだ。(メールで)QRコードが届かないトラブルはあったが、手続きはうまくいった」。
 富士河口湖町から来た長山大乃さん(30)は当日受付でゲートを通過。「予約システムがあることは知らなかったが、手続きはスムーズにいった」といい、山頂に向かった。
 7合目の山小屋に泊まる予定という名古屋市の会社員の50代男性は「何回か登っているが、山頂付近は飽和状態だった。(規制が)ある程度オーバーツーリズムの抑制にはなるだろう」と入山規制に前向きの考え。
 一方、誕生日に登るため香港から来たというチャン・クローエさん(17)は「手続きに関しての情報が少ない。分かりづらかった」とやや不満げな様子だった。
 この日、午後4時のゲート閉鎖までに通過した登山客は1699人だった。長崎幸太郎知事は閉鎖後、取材に応じ「おおむね順調にトラブルなく初日を終えることができた。今後も緊張感を持って向き合っていきたい」と述べた。 
[時事通信社]

通行料を支払った登山客にリストバンドを渡す五合目総合管理センターの係員=1日午前、山梨県富士吉田市
通行料を支払った登山客にリストバンドを渡す五合目総合管理センターの係員=1日午前、山梨県富士吉田市
仮設ゲート前で登山客(右)のリストバンドを確認する係員=1日午前、山梨県富士吉田市
仮設ゲート前で登山客(右)のリストバンドを確認する係員=1日午前、山梨県富士吉田市

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