民主党、候補差し替え可能?=バイデン氏辞退なら、混乱必至―米大統領選
【ワシントン時事】27日の米大統領選テレビ討論会でバイデン大統領がトランプ前大統領に「敗北」し、高齢不安が再燃したことを受け、民主党内で「バイデン氏は選挙戦を撤退すべきだ」という声が公然と上がり始めた。バイデン氏が撤退を宣言すれば候補者差し替えは可能だが、本選が11月に迫る中、選定過程は混乱が必至だ。
民主党は6月までに予備選を終えた。予備選は党全国大会で意中の候補に投票する「代議員」を選ぶ手続きで、現職のバイデン氏が約4000人の代議員の9割超を獲得し、指名を確実にした。代議員はバイデン氏への投票を誓約するため、同氏が立候補している間は別の候補が指名を得ることは極めて困難だ。
仮にバイデン氏が撤退した場合、同氏の代議員の投票先は自由になる。代議員がイリノイ州シカゴに集まる8月19~22日の党全国大会で、投票により次の候補を決めるシナリオが有力だ。
後継の最右翼はハリス副大統領だが、副大統領が自動的に大統領候補に昇格する決まりはない。ほかにカリフォルニア州のニューサム知事、ミシガン州のウィットマー知事、イリノイ州のプリツカー知事ら首長勢のほか、ブティジェッジ運輸長官ら、2020年大統領選に出馬した顔触れが名乗りを上げる可能性がある。
ただ、新たな候補者は、わずかな時間で代議員を獲得するための説得工作に奔走することになる。この間、党内の路線対立が表に出れば、本選直前に党のイメージが悪化するリスクもある。米シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ政策研究所」のジョン・フォーティア上級研究員はCBSテレビに対し、バイデン氏を別の候補に差し替えるのは「非常に難しく、実現するとは考えにくい」と語った。
バイデン氏は28日時点で、選挙戦を続ける考えを示している。ただ、レースを左右する討論会で「トランプ氏に勝てる候補」と証明できなかっただけに、プレッシャーは強まるばかり。党大会までに、バイデン氏周辺や民主党幹部らが協議を加速させるとみられる。
[時事通信社]
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