ロシア支援継続なら「代償」 NATO事務総長、中国に警告
【ワシントンAFP=時事】北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ事務総長は17日、訪問先の米首都ワシントンで講演を行い、ウクライナを侵攻するロシアを支援し続けるなら中国は代償を払うことになると警告した。≪写真は、米ホワイトハウスで会談するジョー・バイデン大統領〈右〉と北大西洋条約機構〈NATO〉のイエンス・ストルテンベルグ事務総長≫
シンクタンクのウッドロー・ウィルソン国際学術センターで講演したストルテンベルグ氏は、「われわれの長期支援の信頼度が高ければ高いほど、われわれをやり過ごすことはできないとロシアが悟る時期は早まる」と指摘。「逆説的なようだが、ウクライナへの武器供与拡大が平和への道だ」と語った。
また、中国に関しては、対ロシア輸出の拡大を通じて同国防衛産業を支援することによりウクライナでの状況を悪化させていると非難。習近平国家主席は制裁回避と貿易維持のためウクライナでの紛争をめぐり目立たないようにしているが、現実には中国は紛争をあおる一方で「西側とも良好な関係を支持しようとしている」と述べた。
その上で、「中国は二兎(にと)を追うことはできない。いずれかの時点で、そして路線を変えないのなら、NATOとしては代償を払わせる必要が出てくる」と語った。
ジョー・バイデン大統領との会談では、NATO加盟32か国中23か国が今年、防衛費を国内総生産(GDP)比2%以上に引き上げる目標を達成するとの見通しを示した。
設立75年を迎えたNATOは来月、ワシントンで首脳会議を開き、ウクライナへの長期的な支援姿勢を明確に打ち出す方針だ。【翻訳編集AFPBBNews】
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