イスラエル軍、レバノン東・南部都市空爆 世界遺産の神殿所在地も
【ベイルートAFP=時事】イスラエル軍は10月31日、レバノン東部の主要都市バールベック近郊と南部の沿岸都市ティール付近を空爆した。攻撃は両地域への退避警告の直後に行われた。レバノン国営通信社NNAが伝えた。≪写真は、レバノン南部ヒアムで、イスラエル軍の空爆を受け立ち上る煙≫
民間防衛当局は、ティール付近への爆撃で建物6棟が破壊されたと発表した。NNAによると、爆撃は近郊にあるパレスチナ難民キャンプから人々が避難する中、行われた。難民キャンプに対しても退避警告が出ていた。
NNAは「敵(イスラエル軍)の戦闘機」が、イスラム教シーア派組織ヒズボラ系の救助隊も攻撃したと報道。その隊員の「救助を試みた救急隊」も2度にわたり攻撃されたと伝えた。
空爆についてイスラエル軍は、ヒズボラの「指揮統制センター、テロリストの本部、その他テロリストのインフラ」を攻撃したと発表した。
NNAはまた、イスラエル軍がバールベック近郊で「4回の空爆を行った」と報じた。同市に対しては、2日連続で退避警告が出されていた。
バールベックは毎年開催される国際音楽祭で世界的に知られている。また、同市にある世界最大級のローマ神殿群は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産にも登録されている。
この古代遺跡も退避警告の範囲に含まれていたが、これまでのところ被害は出ていない。【翻訳編集AFPBBNews】
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