ウクライナによる原発管理支持=子供の返還要求、食料安保も強調―平和サミット閉幕・スイス
【ビュルゲンシュトック(スイス)時事】ウクライナが提唱した和平案を議論するため、スイス中部ビュルゲンシュトックで開かれた「平和サミット」は16日、2日間の日程を終え閉幕した。会議後の共同声明は、ウクライナの原発を同国が完全に管理しなければならないと強調。食料安全保障を武器に使ってはならないと訴え、全ての戦争捕虜の交換と連行された子供の返還も要求した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は閉幕に先立ち全体会合で発言し、核・原発の安全保障、食料安保、捕虜・拉致された子供の解放の3項目を巡り「非常に良い議論ができ、実践的な措置につながる」と評価。閉幕後の記者会見でも「非常に強力な一歩だ」と会議を総括した。
ウクライナは2022年、領土回復や戦争犯罪の責任追及を含む10項目で構成する独自和平案を提示したが、会議では3項目に絞って一致を目指した。共同声明は、これに沿ってロシアに要求を突き付けた形だ。ただ、声明には新興・途上国「グローバルサウス」の一部が署名を見送り、ロシア非難を強める西側諸国との温度差も浮き彫りになった。
[時事通信社]
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