女子大会出場求める米競泳トランス選手の訴え棄却 CAS
【パリAFP=時事】ワールドアクアティクス(世界水連)は12日、米国のトランスジェンダー女子選手リア・トーマスが女子エリート大会に再び出場する資格を求めて起こした訴えを、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が退けたと発表した。≪写真は、アイビーリーグの女子選手権で、500ヤード自由形のレースに臨むペンシルベニア大学〈当時〉のリア・トーマス≫
トーマスは、男性として思春期を過ごしたトランスジェンダー女子選手の女子エリート大会への出場を禁止する、2022年の世界水連の決定を不服としていた。
全米大学体育協会(NCAA)の最高峰レベル大会で、初めてタイトルを獲得したトランスジェンダー選手となったトーマスは、この規則が差別的なものであると主張していた。
その中でCASは、トーマスには世界水連および米国水泳連盟のエリート大会において、「当面の間」出場する資格はないとの判断を下した。
AFPが確認した裁定文の中でCASは「競技者(トーマス)は、米国水泳連盟の方針における『エリート大会』に参加する権利を申請しておらず、ましてや認められていないことを留意する」とし、「彼女は現在、『エリート大会』に該当しない米国競技会にのみに出場する権利がある」と記されていた。
したがってトーマスは、「世界水連の大会に出場する資格を争う権利がまったくない」ため、規則に異議を唱えるほど「十分な影響を受けなかった」とCASは結論付けた。
世界水連は「女子スポーツを守るための取り組みにおいて、大きな前進」とこの判断を称賛している。【翻訳編集AFPBBNews】
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