元NBAの姚明氏、スポーツが政治から「逃れる」のは不可能
【北京AFP=時事】米プロバスケットボール(NBA)でプレーした中国の元伝説的選手、姚明(ヤオ・ミン)氏は21日、スポーツが政治から「逃れる」のは「絶対に無理」だとしながらも、それを回避する必要があると警告した。≪写真は、元米プロバスケットボール〈NBA〉の伝説的中国人選手として知られる姚明氏〈資料写真〉≫
中国・北京で開かれた米中関係のスポーツ・パネルディスカッションに出席した姚氏は、2019年当時にヒューストン・ロケッツのゼネラルマネジャー(GM)を務めていたダリル・モリー氏が香港の民主化運動を支持するツイートをした件に関連し、政治について質問された。
すると、現役時代にロケッツのセンターとして活躍した姚氏は、「政治から逃れることはできない」としつつ、「この業界にいた人間として、競技の『内』と『外』をよりよく理解し、(政治を)避けるべく最善を尽くすべきだ」と答えた。
中国ではバスケットボールが絶大な人気を誇っているものの、2019年のプレシーズンにおけるモリー氏の発言が物議を醸して以降、この5年間はNBAの試合が開催されていない。22年までは中国でのテレビ中継も停止され、NBAは巨額の損失を被った。
姚氏は、2019年の出来事は「突発的な事故」だったとし、モリー氏については「あまり精通していない地雷原」に踏み込んだとコメント。さらに、「地雷原はそこにあるが、われわれは互いに助け合ってそれを乗り越えるべきだ」と述べた。
また、AFPの取材でNBAの試合が再び中国で行われると思うか聞かれると、先月に7年間務めた中国バスケットボール協会(CBA)のトップを辞任したことを理由に、もう「自分は責任者ではなく」、答えられないと述べた。
その一方で、「しかし、バスケットボールは中国で非常に人気があり、すべての年齢層に愛されている。コートでプレーするにせよ、テレビで観戦するにせよだ」「ファンはあらゆる種類のバスケットボールの試合を見るのが大好きだ」とも語った。
複数のメディアによると、NBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は10月、再び中国で試合を行うことを期待していると述べたとされている。【翻訳編集AFPBBNews】
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