子どもの権利侵害、23年急増 ガザとスーダン危機背景 国連報告書
【国連AFP=時事】国連は今週、紛争下における子どもへの暴力が2023年に「極端な水準」に達したとする報告書を発表する。報告書では、特にパレスチナ自治区ガザ地区とスーダンでの悲惨な状況を指摘している。AFPが11日、公開前の国連報告書を確認した。≪写真は、スーダンのガッシュ川で遊ぶ子ども≫
国連の年次報告書「子どもと武力紛争」では、世界の紛争地20か所を対象に、殺害や傷害、軍事組織への動員、拉致・誘拐、性暴力など、子どもに対する権利侵害をまとめた。
最新の報告書では、紛争下で子どもの人権を侵害している国や組織のリストに、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスと独立したイスラム組織イスラム聖戦、そしてガザ地区に対して報復攻撃を続けるイスラエル軍が追加された。
他方で、スーダン軍および対立する準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」もリストに掲載。両者共に子どもを殺傷し、学校や病院への攻撃を行っていると指摘した。
13日公開予定の報告書でアントニオ・グテレス事務総長は「2023年は武力紛争下における子どもへの暴力が極端な水準に達した。重大な権利侵害が21%も増加した」と指摘している。
国連は昨年、子どもの権利侵害を3万705件認定した。このうち殺害は5301件、傷害は6348件。紛争への動員・利用は8655件。人道支援へのアクセス妨害は5205件、拉致・誘拐は4356件あった。
ある国連幹部職員は、匿名を条件に「これほど多くの子どもの権利侵害を認定したことはなかった」と話した。
国連は、10月7日の攻撃でイスラエルとヨルダン川西岸地区でイスラエル人の子ども43人が殺害され、47人が拉致されたことを確認。また2023年にガザ地区でパレスチナ人の子ども2141人が死亡し、そのうち2051人は10月7日~12月31日に命を落としたとした。
一方、イスラエルの子ども3900人とパレスチナの子ども1万9887人に対する計2万3000件以上の権利侵害については、まだ認定作業が済んでいない。【翻訳編集AFPBBNews】
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