バイデン氏、仏で米戦没者墓地を訪問 前任トランプ氏との違い示す
【ベロー(フランス)AFP=時事】ジョー・バイデン米大統領は9日、国賓訪問していたフランスで第1次世界大戦中に戦死した米兵が埋葬されている墓地を訪れた。ドナルド・トランプ前大統領は在任中の2018年に同墓地への訪問を直前に中止しており、姿勢の違いを鮮明にした形となった。トランプ氏は戦死米兵を「負け犬」と呼んだとも報じられていた。≪写真は、仏北部ベローのエーヌマルヌ米国人墓地で哀悼の意を表すジョー・バイデン米大統領≫
5日から5日間の日程で訪仏していたバイデン氏は、最終日となるこの日、北部ベロー近郊にあるエーヌマルヌ米国人墓地と追悼施設を訪れた。墓地には、1918年に近辺の戦闘で命を落とした米兵を中心に2289人が眠っている。
バイデン氏は、墓地の礼拝堂に掲げられた花輪に触れた後、しばらく無言でたたずみ、十字を切って祈りをささげた。
トランプ氏は2018年、雨天のため、ヘリコプターでの移動は危険だとして、同墓地への公式訪問を取りやめた。
しかし、米誌アトランティックは情報筋の話として、トランプ氏が予定を中止したのは訪問の意義を見いだせなかったのが理由と報道。自身の髪形が乱れることを気にしていたとの見方もあった。
同誌によれば、トランプ氏は側近に対し、「なぜあの墓地に行かなければならないんだ? 負け犬で埋め尽くされた場所だ」と語り、ベローウッドの戦いで死亡した1800人以上の海兵隊員についても「間抜け」と呼んだ。
バイデン氏はこの日の訪問でトランプ氏に言及することはなかったが、最近の資金調達イベントではそうした過去の発言を引き合いに出し、「大統領にふさわしくない」と批判していた。【翻訳編集AFPBBNews】
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