2024-06-10 19:11政治

岸田首相、黒塗り対象「各党で協議」=政活費の領収書公開―参院決算委

 岸田文雄首相は10日の参院決算委員会で、政党から議員に支給される「政策活動費」の10年後の領収書公開について、「10年たっても伏せなければならないことがあるとしたらどのようなものか、各党・会派で詰めることが必要だ」と述べ、「黒塗り」対象は今後、各党と協議する考えを示した。日本維新の会の清水貴之氏への答弁。
 首相は「一般論で言えば10年たてば公開による支障の恐れは相当程度低くなる」とも述べ、黒塗り対象は限定されるとの認識も示した。
 自民は維新の主張を受け入れ、10年後の領収書公開を政治資金規正法改正案の付則に盛り込んだが、詳細は今後の検討事項とした。立憲民主党は黒塗りが認められるとして追及を続けている。
 決算委に先立ち、参院政治改革特別委員会が開かれ、規正法改正案が実質審議入りした。自民案提出者の鈴木馨祐衆院議員は、領収書について「原則公開で合意しているが、場合によってはなじまないものも考え得る」と述べ、黒塗りはあり得ると説明した。
 一方、首相は決算委で、企業・団体献金に関し「禁止ではなく、透明性を高めることで政治の信頼回復につなげていくべきだ」と述べ、野党が求める禁止を改めて拒否した。立民の徳永エリ氏への答弁。
 共産党の山添拓氏は、自民の政治資金団体「国民政治協会」に対する建設業界からの献金について、各社に割り振りが行われていると追及。首相は「自発的な寄付の協力をお願いした。請求というような類いのものでは全くない」と強調した。 
[時事通信社]

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