ICC非難のバイデン氏に不満=妻への制裁危惧―G・クルーニーさん
【ワシントン時事】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は6日、俳優のジョージ・クルーニーさんがバイデン政権幹部に電話をかけ、国際刑事裁判所(ICC)の主任検察官によるイスラエルのネタニヤフ首相の逮捕状請求を非難したバイデン大統領の態度に、不満をぶつけていたと報じた。ICC専門家パネルの一員であるクルーニーさんの妻は、逮捕状請求への支持を表明していた。
クルーニーさんは5月、リチェッティ大統領顧問に電話し、逮捕状請求について「言語道断だ」と評したバイデン氏の発言に懸念を表明。バイデン政権がICC関係者への制裁も視野に対応を検討していることに「憤慨していた」(同紙)とされる。
クルーニーさんは長年にわたる民主党支持者。妻アマルさんは人権派弁護士で、アマルさんが制裁対象になる事態を危惧したとみられる。
バイデン政権は当初、野党共和党を中心に制裁に前向きな議会と連携し、逮捕状請求への「対抗措置」(ブリンケン国務長官)を検討する考えを示していた。だが、カービー大統領補佐官(広報担当)は5月下旬の記者会見で「制裁が解決策だとは思わない」と述べ、トーンダウンしていた。
バイデン氏は今月15日にスイスで開幕するウクライナ和平を巡る国際会議「平和サミット」への参加を見送り、クルーニーさんやオバマ元大統領らとロサンゼルスで大統領選の資金集めに向けた会合を開くと伝えられている。
同紙によると、クルーニーさんは会合出席の意向を変えていない。2020年の大統領選でバイデン陣営の資金集めに協力した際は、700万ドル(約11億円)を集めたという。
[時事通信社]
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