2024-05-14 21:40政治

自民、公明に条文案提示へ=規正法改正、与党合意見通せず

 岸田文雄首相(自民党総裁)は14日、公明党の山口那津男代表と首相官邸で会談した。自民派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法改正に向け、首相は自民が条文化を先行して進め、公明に提示する考えを伝達した。自民案を基に与党の条文案を取りまとめる段取りが念頭にある。これに対し山口氏は「野党の意見を聞き、幅広い合意形成を目指す努力も必要だ」と述べ、野党との協議を並行して進めるべきだとの考えを示した。
 自公両党は9日、改正案の概要について大筋合意。しかし、自民は政治資金パーティー券購入者の公開基準引き下げや政策活動費の使途公開に依然慎重で、両党には隔たりがある。自民は改正案を公明と共同提出したい考えだが、公明は「泥船には乗れない」(幹部)と急速に距離を置いており、首相が目指す今国会での規正法改正は不透明感を増している。
 山口氏は会談後、記者団に「自民がどこまでどう法案を作るのかはっきりしない」と述べ、自民案の内容を見極め、対応を検討する考えを示した。
 公明は14日、自民との幹事長、国対委員長間の会談でも、条文案について「現時点で合意するのは難しい」と伝達。会談後、自民の浜田靖一国対委員長は改正案提出の見通しに関し「明確になっていない」と記者団に語った。自公は15日に実務者協議を再開する。自民は党としての条文案を週内にもまとめたい考えだ。 
[時事通信社]

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