「一歩前進」「町民知らない」=核ごみ調査で二分―佐賀・玄海
佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長が下した決断に、地元の評価は分かれている。原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分場選定に向けた文献調査への応募を求めた旅館組合などの商工団体は「議論が一歩進む」と前向きに受け止める。一方、反対派は「多くの町民が知らない」と、拙速な判断に顔をしかめた。
脇山町長は10日の記者会見で、受諾の理由を「町での取り組みが最終処分事業への関心を高め、適地が見つかる呼び水になれば」と説明した。町内に九州電力玄海原発を抱え、最終処分場が一向に決まらないまま原発が稼働を続けることへの危機感がうかがえた。賛成派町議は「重い決断をしてくれた」と評価した。
町民への周知には課題を残した。調査受け入れを求める商工団体の請願を4月上旬に町議会が受理し、脇山町長が結論を出すまでわずか1カ月。反対派町議の1人は「町民がまだ理解しない中での決断。十分な審議が尽くされたとは思わない」と、無念さをにじませた。
受け入れ表明後に町役場を訪れた女性(78)は、調査に関する町内の反応について「いつの間にか始まって終わっていた。周りでも話題にはなっていない」と明かした。こうした状況に対し、請願を提出した団体の関係者は「日ごろから興味を持ってほしい」と苦笑い。町民の間で関心の度合いに濃淡があることが浮き彫りになっている。
[時事通信社]
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