2024-05-09 12:08

緊急事態条文化巡り平行線=立民慎重姿勢崩さず―衆院憲法審

 衆院憲法審査会は9日、今国会4回目となる自由討議を行った。自民党の中谷元氏は緊急事態の際の国会議員任期延長について「機は熟している」と述べ、具体的に条文化する「起草作業」に入るべきだと改めて主張。立憲民主党の逢坂誠二氏は時期尚早だとして慎重姿勢を崩さなかった。 
 中谷氏は討議で、条文化を図った上で「条文をたたき台に深く議論していくべきだ」と強調。どのような場合に議員任期延長を可能にするかに関し「明確な判断基準が必要だ。たたき台を示した議論の中で、具体的な基準についてしっかり議論しなければならない」と語った。
 公明党の河西宏一氏も「たたき台を基に議論すべき段階を迎えている」と同調。日本維新の会の三木圭恵氏は審査会の開催頻度を増やすよう求め、国民民主党の玉木雄一郎代表は来週の起草委員会設置を提案した。
 これに対し、逢坂氏は「災害に強い選挙の在り方を十分に検討する必要がある。その検討もなしに安易に議員任期の延長を行うのは順序が逆だ」と批判。「議員任期延長は立憲主義を大きく毀損(きそん)する可能性がある」とも指摘した。
[時事通信社]

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