ウクライナで復活祭の祈り=「神は同盟者」と大統領
ロシアの侵攻を受けるウクライナは5日、東方正教でクリスマスと並ぶ重要行事である復活祭(イースター)を迎えた。ゼレンスキー大統領は首都キーウ(キエフ)の世界遺産、聖ソフィア大聖堂前でビデオ演説。神はウクライナの「同盟者」だと語り、勝利に向けた団結を訴えた。
ゼレンスキー氏は「聖書は隣人愛を教えている」とし、共に戦うウクライナ国民は「この言葉の本当の意味」を理解していると指摘。互いに助け合い「隣人になった」と述べた。一方、ロシアは「元隣人」として遠い存在に成り果て、和解は困難と主張した。
ただ、前線の状況はゼレンスキー政権にとって厳しい。ロシア国防省は5日、2月に陥落させた東部ドネツク州の激戦地アウディイウカに近い集落オチェレティネを完全制圧したと発表した。ウクライナ軍はほぼ無抵抗で防衛線を破られたと伝えられている。
復活祭はロシアでも祝われ、プーチン大統領は例年通り、モスクワの救世主キリスト大聖堂で祈りをささげた。執り行ったキリル総主教は「(占領地を含めた)神聖な国境を防衛するため」「ロシア軍のため」に祈るよう呼び掛けた。
[時事通信社]
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