2024-05-06 23:59国際

ラファ東部に退避勧告=空爆実施、地上侵攻準備か―イスラエル、ハマスに圧力

 【カイロ時事】イスラエル軍は6日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファ東部の一部住民に退避を勧告した。イスラエルのネタニヤフ政権は、ラファをイスラム組織ハマスの「最後の拠点」と見なし、地上侵攻を行う構えを崩さず、作戦前に住民を避難させるとしていた。
 パレスチナのメディアによれば、軍は勧告後、退避の対象地域に空爆を実施。ロイター通信は、対エジプト境界にあるラファ検問所付近で大きな爆発が2回あり、銃声も聞こえたと伝えた。
 イスラエルとハマスの戦闘開始から7日で7カ月となる中、ラファで地上戦が行われれば、民間人の犠牲が一気に拡大する恐れがある。ロイターによると、バイデン米大統領は6日、ネタニヤフ首相と電話会談。地上戦について改めて自制を促したとみられる。
 イスラエルのガラント国防相は6日、声明を出し、ガザでの戦闘休止と人質解放について定めた休戦案をハマスが拒否したことから、「軍事行動が必要だ」とオースティン米国防長官に伝えたと明らかにした。イスラエル戦時内閣の関係筋は地元メディアに「(地上)作戦は週内に始まる」と説明。休戦を巡る間接交渉は難航しており、退避勧告には、休戦案をのむようハマスへの圧力を高める狙いもありそうだ。 
[時事通信社]

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