2024-05-06 01:22TOPICS

ガザ休戦協議難航か=ハマス代表団、カイロ離れる

4日、イスラエルの商都テルアビブで、パレスチナ自治区ガザに拘束中の人質の解放を訴えるデモの参加者(AFP時事)
4日、イスラエルの商都テルアビブで、パレスチナ自治区ガザに拘束中の人質の解放を訴えるデモの参加者(AFP時事)

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘の休止と人質解放を巡る間接交渉で、ハマスは5日、仲介国エジプトとカタールとの協議を終えた。代表団は指導部と協議のため同日カイロを離れる。ハマス最高指導者ハニヤ氏は声明で、「戦闘の停止が最重要事項だ」と語り、戦闘終結とイスラエル軍のガザ撤退を求める姿勢を強調。交渉は難航しているもようだ。
 イスラエルとエジプトは、戦闘を約40日間休止し、ハマスが人質33人を解放することなどを盛り込んだ休戦案をハマスに提示。ハマス代表団は4日にエジプト入りし、この案を協議したが、進展があったかどうかは不明。
 ハマスはかねて、ガザでの「恒久的な停戦」を要求。「ハマス壊滅」を目指すイスラエルのネタニヤフ首相は否定し、ガザ最南部ラファへの地上侵攻を強行する構えだ。
 ハマスは合意への意欲はあるものの、妥協は拒んでいるとされる。ネタニヤフ氏は5日、ビデオ演説で、戦闘終結と軍のガザ撤退について、「受け入れない」と拒絶。「ハマスの要求に屈することは、イスラエルにとってひどい敗北となる」と語った。
 イスラエルやアラブのメディアは、米国が、第1弾の人質解放後に戦闘を終結させることを保証するとハマスに伝えたと報じた。ただ、地元メディアによると、イスラエルの「外交当局者」は「戦争終結に同意することはない」と否定。国内ではネタニヤフ氏の発言だと受け止められている。
 イスラエルのメディアによると、米国など仲介国は、イスラエルにカイロへの代表団派遣を要請したが、ネタニヤフ氏は、ハマスが正式に回答するまで派遣を見送った。
 一方、イスラエルでは4日、人質解放のためにハマスと合意するよう政府に求める抗議活動が各地で行われた。人質家族は「ネタニヤフが人質を救う唯一のチャンスを妨害している」と訴えた。
 イスラエル軍は5日、ラファから、ガザとの境界にあるケレム・シャローム検問所周辺に向けて飛翔(ひしょう)体約10発が発射されたと発表した。報道によると、7人が負傷。ハマスは実行を認め、検問所近くのイスラエル軍の拠点を狙ったと説明した。人道支援物資の搬入にも使われている同検問所は閉鎖された。 

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