「世界一の文学館への評価」=小説家の辻原登さん―旭日中綬章
「世界一の近代文学館が起こしたムーブメントに対する評価」。3月まで12年にわたり神奈川近代文学館(横浜市)で館長を務めた小説家の辻原登さん(78)は、旭日中綬章に決まり顔をほころばせる。
同館は1984年設立で、所蔵資料は130万点を超す。「著名な作家の資料が続々と入ってくるが、収集や保存、展示にとどまらず、文学館自体がダイナミックなものだと実証した。スタッフや予算規模も世界的なもの」と胸を張る。
芥川賞作家でありながら、歴史から犯罪、ミステリー小説まで幅広い作品を手掛けてきた。「小説というジャンルは一つだし、全部やって当たり前。それぐらいの気持ちじゃないと小説家の看板を掲げている意味がないので」と柔らかな笑顔を見せた。
[時事通信社]
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