自殺も考えた ロシア服役の米バスケ選手、獄中の苦難語る
【ロサンゼルスAFP=時事】米女子プロバスケットボール(WNBA)のブリトニー・グライナーが、ロシアで収監されていた時期について、「人間以下」になったように感じ、自殺を考えたこともあったと明かした。≪写真は、米女子プロバスケットボールのフェニックス・マーキュリーでプレーするブリトニー・グライナー≫
グライナーは2022年2月に違法薬物密輸の疑いによりロシアの空港で逮捕され、懲役9年の有罪判決を受けると、矯正労働収容所に移送されたが、同12月に囚人交換で釈放された。
5月に放送される米ABCテレビによるインタビューの抜粋で、「すべてを終わらせる」ことを考えたときはあったかと問われたグライナーは、涙ながらに「ええ。乗り越えるのは無理だと思った」と語った。
懲役9年を言い渡されたときは「分からないことが多すぎて、何もかもがすごく怖かった」。9か月服役した所内の劣悪な環境にも言及し、「マットレスには大きな血痕が残っていて、石けんも、トイレットペーパーもなかった。自分が人間以下だと感じた瞬間だった」と明かした。
グライナーは、大麻オイル入りの吸引カートリッジを持っていたとして逮捕・起訴された。本人は後に法律違反を犯すつもりはなかったと話し、カートリッジを持っていたのは偶然だったと証言。インタビューでは、カートリッジが荷物に入っているのに気づいたときのことを聞かれ、「人生が終わった」と思ったと答えている。
当時はグライナーを含めた一部の米国選手が、WNBAのオフシーズンの収入源としてロシアでプレーしていたが、釈放後のグライナーは、国外でプレーすることは二度とないと話している。
インタビューの本編は5月1日に放送予定。同月にはロシアでの苦難をつづった回顧録も出版される。【翻訳編集AFPBBNews】
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