岸田首相、トヨタ工場を視察=大統領選意識、経済貢献を発信
【ローリー(米ノースカロライナ州)時事】岸田文雄首相は12日午前(日本時間同日夜)、訪問先の米南部ノースカロライナ州で、トヨタ自動車が建設中の車載用電池工場を視察した。日本企業による投資や雇用創出を通じた米経済への貢献を発信。サプライチェーン(供給網)に関する日米協力もアピールしたい考えだ。
首相は視察に先立つ11日、記者団に「日本は米国に対する世界最大の投資国で、大きな雇用を生み出し、地域社会の発展にも貢献している。日米が世界経済をけん引する上で、双方の投資促進が大変重要だ」と強調した。
視察先の選定は、バイデン大統領とトランプ前大統領の激戦が予想される11月の米大統領選を意識したものだ。同州は民主、共和両党が拮抗(きっこう)する接戦州の一つ。首相は、いわゆる「もしトラ(もしトランプ氏が返り咲いたら)」の可能性も視野に、日本企業が果たす役割を丁寧に説明する方針だ。
首相はこの後、ホンダの小型ビジネスジェット機を手がける米子会社の工場を視察した。
首相は8日から国賓待遇で訪米。ワシントンでの日米首脳会談や米議会演説など主要な外交日程を終え、11日に政府専用機で同州へ移動した。
[時事通信社]
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